鎌倉武士の箙(えびら)、上帯(うわおび)での矢の編み方
鎌倉武士の箙(えびら)、上帯(うわおび)での矢の編み方
字幕の「矢束の緒」は誤り、正しくは「上帯」です。お詫びして訂正いたします。
江戸時代の兵学書「止戈枢要(しかすうよう)」にある上帯の編み方を元に絵巻物や、これまで数年間、スポーツ流鏑馬で箙を使ってきた自分自身の経験を加えて推定した鎌倉武士の矢束の編み方。
この箙では一段に4-5隻(本)の矢を編み込み、一段ごとに編み始めと反対側の端手(はたで)に緒の端を結び、全部で四段編み16隻から20隻の矢を盛っている。
箙の上帯で、矢を一本一本編むのは時間がかかって、すごい大変。
でも、きちんと編んでおけば、矢を半分以上も抜いても矢把ねは弛まず、跳んだり揺すったりしても大丈夫。編む手間をかけただけのことはあります。箙は外国の簡単な物と比べて、手間を厭わず理想的な物を求める、いかにも日本的に凝った造りですね